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八月新派公演『京都 都大路謎の花くらべ』製作発表記者会見

公演について（リリースより）

ミステリー界の燦然と輝く山村美沙の傑作小説『京都西大路通り殺人事件』が新橋演舞場に初登場！
謎の死、密室トリック、圧巻の結末ーーーこの夏、最高のミステリー！！

原作『京都西大路通り殺人事件』より　山村美紗
脚色・演出　齋藤雅文

美保子（クラブのママ）：波乃久里子
歌乃（女流人形師）：河合雪之丞
沢木（日本画家）：喜多村緑郎

山田二郎：長谷川 純
小春（祇園芸妓）：山村 紅葉
狩矢警部：中村 梅雀

あらすじ（リリースより）

　京都・祇園のクラブ「牡丹」に飛び込んだ1本の電話。それはホステスの桃子が自宅で死んだという突然の知らせ。
しかも部屋には鍵がかかったままだという。桃子は、ホステスでありながらも、女流人形師の歌乃（河合雪之丞）や
日本画家の沢木（喜多村緑郎）という二人の天才芸術家が取り合うほど、モデルとしての魅力に溢れた女だった。

　桃子を偲ぶ会に、「牡丹」のママ・美保子（波乃久里子）をはじめ、祇園はち熊の芸妓・小春（山村紅葉）や
ベンチャー会社社長の山田二郎（長谷川純）ら、桃子と親交のあった常連客たちが集まる。
皆は警察が、桃子の死を服毒自殺と判断したことに疑いを持つ。果たして本当に自殺なのか。密室殺人の可能性は……。
美保子や小春はあらゆる可能性を排除せず、独自に真相を探り始め、京都府警の狩矢警部（中村梅雀）もまた、
自身の経験と勘から“他殺”の可能性を追求し始める。
　一方、沢木に思いを寄せる歌乃は、彼が20年前に関わった贋作事件に再び巻き込まれている事を知り、
救い出すことを密かに心に誓う。

　花街での節分の習わし、“お化け”が「牡丹」でも仮装パーティーとして定着している。
すっかりパーティームードの中、第二の殺人が起こる。その犯人として警察の捜査線上の浮かんだのは沢木であった。
　「牡丹」で起きた密室殺人。常連客の中に犯人がいるという事実。皆が疑心暗鬼になる中、
事件に疲れ果てた美保子は常連客を集めて店を閉めることを宣言する。しかし、こともあろうに第三の殺人が起こる……。

　謎はますます深まるばかり。はたして犯人は。そして歌乃、沢木を取り巻く恋の行方はーーー。

製作発表会見が行われました。（2019年6月24日）

◆脚色・演出　齋藤雅文
ミステリーは大好きなのですが、大劇場で密室殺人というのは、かなりハードルが高く、
山村美紗先生の没後10年という追悼ということで書かせていただいた時に、
紅葉さんから「どれを使っても良いですよ」と太っ腹な本をちょうだいしたのですが、山のようで（笑）。
山村先生の幅の広さと多さに圧倒されたのですが、その中でも心に響くところをいいとこ取りさせていただきました。
色々なところからエッセンスを頂戴して自由に書かせていただきました。山村先生と紅葉さんに感謝しております。
映像だと見せない場面というものを作ることができるので、ミステリーは作りやすいのですが、
大劇場はカメラでいうところの引きっぱなしの状態ですので、その中でミステリーを作っていくというのは、
かなりスリリングですし、その分、人間ドラマが重点にならなければいけないと思っております。
それにはこれだけのメンバーに集まっていただき本当に心強い限りです。
夏ですから、お子さんから、お年寄りまで楽しめる。歌もあります、踊りもあります。
（出演者の顔を見て）きっとある。。。（笑）楽しいエンターテインメントにして、
心の動く情熱的な舞台に仕上げたいと思っております。
「疑心暗鬼」という言葉が出てくるのですが、みんな疑えば、疑える人ばかりです。
あ、梅雀さんだけは（警部役だから）ダメか！？（笑）。他の方々は、それぞれに殺人をする動機を作りましたので、
楽しみにしていただけたらと思います。

◆波乃久里子
クラブのママ・美保子をやらせていただきます。
私は4歳からやっておりますので、来年で芸歴70年近くなりますが、
ミステリーはじめて、クラブのママ初めてでございます。
それこそ疑心暗鬼でございますが、なんとか夏の暑さを吹き飛ばすような、
素晴らしい舞台にしたいと思っております。

◆喜多村緑郎
日本画家の沢木役を務めさせていただきます。昨年の『犬神家の一族』以来、
また新橋演舞場に新派公演として舞台に立てますこと、こんなに嬉しいことはございません。
この度は（中村）梅雀さん、（山村）紅葉さんとまたご一緒できるのは本当に嬉しいです。
また長谷川純くんとは、ある京都の時代劇でご一緒させてもらいまして、
少年隊の東山紀之さんに紹介していただき、一緒にフグを食べまして、
その時に深く演技論を語り合った素晴らしい好青年。純くんとは、こんなに早く今度は舞台でご一緒できるのは、
夢のようでございます。とにかく先ほど齋藤さんがおっしゃっていたように、誰が犯人かはわかりません！
もしかしたら梅雀さんも可能性があるかもしれません（笑）。
沢木役必死に精進してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

◆河合雪之丞
女中人形師の歌乃を務めさせていただきます。私は初演を京都の南座で客席から拝見しました。
その時に、なんと面白いお芝居なのだろうと、とても感激した覚えがございまして、
まさかその作品に私自身が出させていただけることになるとは思っていなかったので、本当に嬉しく思っております。
そして、いつも仲良くしてくださる紅葉さんと今月も8月もご一緒にできるのは嬉しい限りです。
こういうお芝居で女方が演じるのも、なかなかないことですし、
ますます精進して勉強していきたいと思っております。

◆長谷川 純
ベンチャー企業社長山田二郎と役を演じさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
今回歴史ある新派に初めて、大御所の皆様とご一緒させていただくことに大変緊張しております。
大御所のといえば、僕は映像作品で『渡る世間は鬼ばかり』という作品で泉ピン子さんなど色々な方と
ご一緒にさせていただきましたが、今回も演劇界の大御所の方とお芝居をさせていただけるということで、
ここ近年で一番緊張しております。本番は夏の山村美紗サスペンス作品んということで、
緻密なトリック満載の大人な上質な作品なので、皆さん8月は新橋演舞場で大人な時間を過ごしていただきたいと思います。

◆山村 紅葉
小春を演じさせていただきます。テレビ化された母の作品は多かったのですが、
母が生きている時には舞台化されたものは一本もなく、東京での大劇場での上演は初めてでございます。
なぜかというと、舞台はトリックの解明は非常に難しいということ。
みんなが見ている状態で細工ができないし、至近距離じゃないところでもトリックがわからないといけない
ということがあります。逆を返せは、なんの細工もできない状態で皆さんの目の前で解き明かされないといけないというのは
魅力的だと思うんです。それに母の作品は場面展開が多いので、南座の時はうまく盆をや花道を使っても展開していただいたことで
クリアーしました。母がいる時には舞台化の話は何度もあったのですが、その二つがクリアーしても、
だいたい最後にキャステイングで話しが途絶えてしまう。「この人は美男美女で書いているから綺麗な人じゃないと嫌」とか、
サスペンスとは、日常の中で人を殺したことも殺されたこともない人が演じるから、演技力重要だと言って、
「演技力が下手だから嫌よ、下手なのは紅葉だけでいいから」とか（笑）。
母が亡くなって23年になりますが、今回は母の夢であった東京・新橋演舞場の舞台化ということで、
これは絶対に母が納得してくれると思う方々に出ていただけて本当に嬉しいです。
絶対面白い舞台になると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

◆中村 梅雀
警部役を勤めます。久里子さんの70周年には及びませんが、
私は今年54歳になるのですが、なんとこの舞台は初めてづくしなんです。
歴史ある新派の舞台に出るのが初めて、そして山村美紗さんの作品に出るのが初めて、
そして舞台で刑事を演じるのが初めてです。
この謎が1つ溶けたのが、山村美紗先生は美男美女じゃないと出さなかった。
生きているうちは叶わなかったんだとようやく謎が解けました（笑）。
狩矢警部は、今まで美男子もしくは背の高い方が演じていらっしゃいましたので、中村梅雀ここできてしまった！
皆さんご期待ください！

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