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『天狗ON THE RADIO』 緒月遠麻さん×池田努さんクロストーク 2019年04月

(2019年04月28日記載)

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『天狗ON THE RADIO』
緒月遠麻さん × 池田努さん クロストーク

関連記事→舞台『天狗ON THE RADIO』 緒月遠麻、池田努、藤田奈那、モロ師岡 出演!

緒月遠麻さん、池田努さんインタビュー
(2019年4月18日 文:住川禾乙里/写真:伊藤華織)


2015年と2018年に上演された大浜さんの作品『希望のホシ』で共演した二人。
お互いに信頼し合っているからこそ(!?)出だしから思わぬ展開に!
オフの過ごし方や、お互いにどう思っているのか、そして今回の舞台について聞いてみました。

―――2018年『希望のホシ』以来、1年ぶりの共演ですね。

◆緒月遠麻
年とるはずだよね〜(笑)。

◆池田 努
変わんない、変わんない(笑)。

◆緒月遠麻
池田さんはそうね。いや、お互いが言い合ってどうするのよ(笑)。

◆池田 努
でも、1年の経過が早く感じるようになりました。今は、健康第一です!
コンスタントに居合とかやっているので、膝が痛いな〜なんて時もありますし。

◆緒月遠麻
え〜急に来たの?

◆池田 努
以前からそういう時もありましたけど、言わないで頑張っていました。
でも最近は言うようになりましたね、
やっぱり周りの皆さんから優しくして欲しいじゃないですか…。

◆緒月遠麻
そういう狙いってことね(笑)。私は何もやってないなぁ〜。
ウォーキングや、移動中に階段を使うように心がけているけれど、
ジムに行って自分を追い込むとかはそれがストレスになるからしないようにしています。
最近は、家賃払っているのに家にいないことが多いのはもったいないなと思い始めて、
家で有意義に過ごせる大人になりたいって、まずは枕を替えてみたり。

◆池田 努
え!?寝るときの枕?自分の頭の形でオーダーメイドできる物ですか?

◆緒月遠麻
そう!サイズを合わせてもらって。それを使うと爆睡できます。
いつもホテルの枕とかでは眠れなくて、ずっと気になっていて。
今度、遠征する時にも持って行こうと思っています。

◆池田 努
すごい事前準備が。じゃあ料理も?

◆緒月遠麻
あら(笑)

◆池田 努
野菜炒めとか栄養バランスとか。

◆緒月遠麻
(池田さんの顔を見て無言)

◆池田 努
まだそっちはいってないんだ。

◆緒月遠麻
いってない(笑)。

 
―――3回目の共演で、気心知れた仲だと思いますので、
ぜひお互いのキャッチコピーを考えていただけますか?


◆緒月遠麻
安心保険!(即答)

◆池田 努
四文字熟語系ですね。

◆緒月遠麻
何かミスをしても確実にカバーして頂けるし、池田さんが居ると思うから、
自分の演技にもゆとりができるので安心しています。
もしも、ハラハラする人が隣に居たら自分しっかりしなきゃって、
それが空回りになったりして。安心をいただけるからこそ、
自分もさらなる芝居にトライできる。こういうアドリブをしても
池田さんは返してくれるというのがあります。

◆池田 努
その四文字熟語いただきました!今度からホームページにも“安心保険”池田って書かなきゃ!

◆緒月遠麻
初共演した時からそう思っていたから。相手のセリフも暗記されているじゃないですか。
相手がセリフ出てこなかったら、こうだよって言って、その場をまとめてサポートしてくれる。
自分がしっかりしなきゃって思わないといけない立場なのに、
安心を手助けしていただけるので、安心保険。

◆池田 努
そうやって思ってもらえるのは嬉しいです。

―――逆のコピーはいかがですか?

◆池田 努
自分もすごく安心をいただけるけど、それ以上に、華があるところ。
緒月さんといえば華。花、花形で…

◆緒月遠麻
必死に考えてる(笑)。

◆池田 努
そう!花形太陽で。太陽みたいじゃないですか。
ポンッて入っていると、そこを中心にみんなが集まってくるから。
ざっくばらんで、まわりを緊張させない人情をすごい持っているから、人情型花形太陽!

◆緒月遠麻
文字多めで!

―――ちょっとガタガタしておりますが…

◆緒月遠麻
(笑)

◆池田 努
もはやカタがすごいから。佇まいとか。宝塚で培われてきたものって、
もう嫉妬すら覚えるくらいすごいですよね。僕らもお芝居をやっていますけど、
僕らがやれていないことを経験されていますから。「清く 正しく 美しく」の校訓の中で、
厳しい基礎訓練、ダンスや歌、そしてやっぱり大人数の中でも揉まれて成長されている
じゃないですか。そこで培われた立ち居振る舞いはブレることがない。
宝塚を退団されてから急に身につけたのではなく、
ずっとブレないで演劇人としてかたちを作っているんだなって。

◆緒月遠麻
ハイ!(挙手する)

◆池田 努
ハイ、どうぞ(笑)。

◆緒月遠麻
私って、小学校の時から変わっていないねって言われたんです。

◆池田 努
え!?じゃあ宝塚の時にではないの?

◆緒月遠麻
そうかもしれない。そこで培ったものも、もちろんあるけれど、
きっとベースはそこなんだと思います。

◆池田 努
やっぱりすごいですね。人情型花形…

◆緒月遠麻
もう忘れてるじゃん(笑)

◆池田 努
スターの方の特徴としてそうじゃないですか。持って生まれた星、キャラクター。
いや本当にそういうことなんですよ。人情型花形太陽型…。

◆緒月遠麻
それがただ言いたいだけでしょ!(笑)

 
―――ー初演の『希望のホシ』の公演は、宝塚歌劇団を退団されてから最初の舞台でしたが、
その時の池田さんはどのような印象でしたか?


◆緒月遠麻
本読みの時からお芝居が安定されているし、聞いていてハラハラしない。
退団後、一本目の作品でもありましたし、ドキドキしている部分もあったので、
そこでドシっと構えていてくださると、これは安心保険だなって。
それは今も変わらなくて、より濃くなって、安心型終身保険(笑)。

◆池田 努
終身保険に変わった!?

―――年齢が近いということもありますが、お互いに刺激を受けたりしますか?

◆池田 努
ありますね、緒月さんの舞台への出演数はすごいですし、いろいろな役に挑戦されているから。
年間何作品くらいに出演されているんですか?

◆緒月遠麻
数えたことないし、数えない。目の前のことを淡々とやるんですよ。目の前の来た球を打つみたいな。
そんなスタンスですから、あれやったなこれやったなということは家でも何も思わないです。

◆池田 努
過去を振り返らない女性!かっこいい。

 
―――緒月さんは、先日は『ベルサイユのばら45』では、久しぶりに男役でしたね。

◆緒月遠麻
最近では一番緊張したかも。

◆池田 努
それはなぜゆえに?

◆緒月遠麻
久しぶりの男役だったのと、ファンの皆さんは私が退団したときの状態でインプットされているから、
それを裏切ったらどうしようとか。宝塚時代からのファンの思いに、裏切っちゃいけないなって思うから、
そこの意識がピリッとしていました。

◆池田 努
今回は?

◆緒月遠麻
大丈夫!安心保険が居るので!

◆池田 努
座組とか作品によって、心持ちが違いますよね。

◆緒月遠麻
大浜さんの作品は、お芝居に長けている方が大勢いらっしゃるので、
稽古場に居てもストレスを感じることが無い大人の稽古場です。
シーンとしていて緊張感が休憩中もあるっている感じが好きです?

―――意気込みをお願いします。

◆緒月遠麻
ラジオを題材にした作品ということもあるので、声を大切にしたいし、滑舌良く噛みたく無いなって。
でも、最近ラジオ聞いていても噛んでいる方が多くて、それも味なのなかって思うと、心に保険ができました。

◆池田 努
いや噛んで欲しくないな〜。(緒月さんは)噛むキャラじゃ無いよ。

◆緒月遠麻
やだやだ。でも池田さんがいない時に「地方のFM放送はガタガタでも全然いい。
その分、東京の(緒月さんの演じる役)ナギサがやっているやつがしっかりしているから」って言われて。

◆池田 努
でしょ?

◆緒月遠麻
でも、その時におまけで「池田さんは今休んでいるけど、すぐに台本を(頭に)入れてくるから」って。

◆池田 努
いやいやいや。

◆緒月遠麻
「池田くんは覚えてくるからみんなも頑張るように」って言われてお稽古が終わった日がありましたよ。

◆池田 努
プレッシャーがすごい(笑)。

◆緒月遠麻
お互いにプレッシャーを感じながら、お互い責任ある立場ですから。
耳で聞くものを舞台で演じるのも、耳で聞くものだからね。
聞きやすいようにというか、心地よい感じでいけたらいいなと思います

◆池田 努
じゃ緒月さんは噛まないように、僕は早く台本を入れるように(笑)。でも、本当にDJみたいだよね。

◆緒月遠麻
それこそラジオを聞いているのを真似しているだけで。まだまだ大変です。

◆池田 努
オレいるから信じて!安心保険!自分の意気込みは、出演者全員が心を動かさないと
観ていただいている方に伝わらないと思うんですよ。
群集劇ですけど、喋っていなくても、舞台上に出ていたりみんなでその場に居るんで、
自分の番ではないから手を抜いていていいかというと、そうじゃなくて。
舞台って遠目から見るから、自分が見られていないように感じても、
みんなで同じようにガンガン心を動かして、それが全員になった時に出てくる芝居の力、
大浜さんが描きたかった世界がそこで初めて出現すると思っています。
稽古の段階では、いかにそこに一丸となって心を動かしていくのかというところに
勝負をかけたいですよね。お互いにそういう影響を与えられながら、本番まで、
どこまで近づけるかっていう意味込みで、意識が緩まないようにという思いでいます。

 

オフショット

 

撮影中の緒月さんも池田さんもリラックス。ずっと笑いが絶えない現場でした。

 

 

『天狗 ON THE RADIO』

 

作・演出:大浜直樹

出演:緒月遠麻 池田努 藤田奈那 モロ師岡 ほか

 

日程:2019年5月2日(木)〜5月6日(月・祝)

会場:東京芸術劇場シアターウエスト

※一般発売:2019年2月11日(月・祝)販売開始

 

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